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沈黙の現実──「架空」の名に隠された暗黒史。

私は『仙術源碼』の中から四つの章を抜き出し、

一つの支線作品として独立させることにした。


この四章はおよそ八万字、物語は三十年に及び、

V宇宙の背景設定は千年以上へと広がっていく。

描かれるのは、特殊な時代の中で「認知を強制的に歪められた」

ごく普通の人々が、どのようにして覚醒へ辿り着いたのか──という物語だ。


私はこの部分をさらに掘り下げ、内容を豊かにし、

最終的には三十万字規模のV宇宙外伝・派生作品として書き直したいと考えている。


この決断のきっかけは、ある年長者とのオンラインでの長い対話だった。

事情があって、私は彼とオンラインでしか連絡が取れない。

近況を話し、時事を語り合う中で、

彼は時折、私の理解を超える出来事を口にした。


私は自分の世代の方が、当時の出来事をよく知っているつもりでいた。

だが、実際にその時代を生きた彼の語りは、

聞く者をその場に引きずり込み、

“恐怖を超えた恐怖”を体験させるほどの重さを持っていた。

それは、人が「自分はもう人間ではない」と思い込むほどの、

極限の体験だった。


私は彼に、口述を録音してもらい、

私が歴史記録としてまとめたいと提案したが、

残念ながら断られてしまった。

理由は理解している。

ただ、どうしても悔しさが残った。


その後数日、私は考え続けた。

──もし「架空」という形式を使えば、

この“真実の重さ”を書き残すことができるのではないか、と。


そしてふと、『仙術源碼』の該当部分を思い出した。


読者の皆さんならご存じの通り、

V宇宙における地球関連の物語(注1)は、

すべて1290-301-β96-2(注2)に属している。

つまり、各ADA(注3)に存在する“地球”の違いは、

因果の差異にすぎない。


これはすなわち、

私は「架空」という保護の下で、

“完全に現実の歴史”としてこの物語を書くことができる、ということだ。


最終的に、私はただ、

あの時代に確かに存在した“歳月”へ、

何か一つでも痕跡を残したいのだと思う。



今年の執筆計画はまた過負荷になりそうだ……。

だが、それもまた、無名の作家の宿命なのだろう。




注1:地球関連の物語 ➜ 物語世界における地球であり、現在の地球を指すものではない。

注2:1290-301-β96 ➜ 第1290主位面下の第301-β96号宇宙(第二階層宇宙)。どのADAに属するかは未公開。

注3:ADA ➜ 軸域次元樹系(The Axial Dimensional Arbor)。V宇宙における最高階層の構造原型であり、すべての「宙」の母体。(詳細は『歸源古紀』参照)



※上記の注釈における専門用語は、繁体中文版を正式基準とし、

日英訳は参考表記であり、正式な出版用語ではありません。




By VON(壹叔瘋神)

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